■枕の大きさと形状
大きさは、寝返りが自由にうてるだけの幅があり、肩先までの保温を考えた奥行きも必要になります。具体的には奥行きが40〜50cm前後、横幅が60cm前後のものが適当だとされていますが、枕の形状や、使う人の体型によっても多少変わってきます。
また、枕の高さも、枕を頭にのせたときの頚椎のカーブ(くぼみ)を自然に支えられる高さが一応の目安になります。
しかし、この高さは、使う人の体型や寝姿勢、性別によっても当然違ってきます。これが枕選びを難しくする最大の要因といってもいいかもしれません。仰向け寝のときには、頚椎のカーブ(くぼみ)の高さと、後頭部と背中の高さの差が重要になり、横向き寝のときには肩幅分の高さの確保が必要です。特に男性の場合は、この二つの条件の間に大きな差があり、枕の高さ選びを難しくしているのです。こうしたことを考慮して、理想的な枕の形状を考えていくと、後頭部は低めに、首筋は少し高めに、左右は肩幅の高さ。つまり、中央がややくぼんだ立体的なものが理想的な形状だといえます。また、子供には、成長段階に合わせた大きさや形状の枕をこまめに選ぶことが大切なのはいうまでもありません。
■「頭寒足熱」枕の通気性
まず、人はなぜ頭をふとんから出して眠るのかを考えてみましょう。
活動時、つまり起きている状態のときの脳の温度は、安静時よりも上がっています。
温度が高いままだと、脳の活動が続いてしまい眠れません。イライラや考え事が続くと、なかなか眠れないもそれが理由です。心地よく眠るには、頭の温度を下げてやることが必要です。
昔からいわれる「頭寒足熱」は快眠のための重要なキーポイントだったのです。足が冷えれば寝つけないし、頭部が暖かすぎると目がさえて眠れなくなってしまうのです。かといって、病気でもないのに氷枕や保冷材を使って、頭を冷やし過ぎてしまうとかえって脳を刺激したり、脳が体温の回復活動を指示してしまうので睡眠は浅くなってしまいます。頭部は、体温よりも5℃くらい低めがよいといわれています。つまり枕には保温性の低い素材(通気性がよく、体温を吸収し、熱をこもらせないよう、発散させる素材)が適しているのです。
また、通気性のいい素材は、一般的にいやな臭いをこもらせないという特徴も兼ね備えています。